
パリのカフェ見聞録 ~おしゃれなカフェとは~
2025年3月下旬 まだ少し肌寒いパリ
今年の3月下旬、肌寒さが残るパリの朝。軽い霧が街角を彩り、ひんやりとした空気の中、静かなざわめきが聞こえます。今回は、パリのカフェ文化の視察に訪れ、その独特な魅力に触れてきました。
パリ全体が歴史と芸術に彩られているこの街。石造りの建物や趣ある路地の風情が、自然と洗練されたカフェのスタイルを求めさせるのです。実際、どのカフェにも「野暮ったさ」はなく、細部にまで計算された美意識が感じられました。
そもそも、街全体の建物が芸術的な街、そこに野暮ったいお店は出せません。パリのカフェのオシャレさの秘訣を紐解いていくと…
- テーブルと椅子の色合いは、落ち着いたモノトーンが基本のようですが、目を引くのはアクセントとして用いられるレッドやゴールドの色使いです。一脚だけ置かれた深紅の椅子が、空間に華やかさを添えていました。また、籐の椅子は、パリの街並みにどこか懐かしい温もりを与えているように感じました。
- どのカフェも天井が驚くほど高く、開放感があります。中には、歴史を感じさせる絵画がさりげなくプリントされているカフェもあり、まるで美術館のような雰囲気でした。
- 床には、クラシカルなモザイクタイルや幾何学模様のタイルが多用されており、一歩足を踏み入れるごとに、その美しいデザインに目を奪われました。年月を経たタイルの風合いも、カフェの歴史を感じさせます。
- どの店も、1階には必ずと言っていいほどテラス席が設けられており、多くの人で賑わっていました。パリの街の風景を眺めながら、ゆったりとカフェを楽しむ時間は、まさに至福のひとときでしょう。
- 奥行きを演出するための鏡壁がある一方で、シンプルな壁のカフェもありました。鏡に映るパリの街並みもまた、カフェの風景の一部となっているようでした。
- 間接照明の柔らかな光や、アンティーク調のシャンデリアの使い方が絶妙で、カフェ全体に温かく落ち着いた雰囲気を与えていました。時間帯によって、照明のトーンが変わるのも魅力的でした。
- 多くのカフェで生花が飾られており、その鮮やかさが空間に彩りを添えていました。丁寧に手入れされている様子から、カフェの美意識の高さが伺えます。
兎にも角にも細部にまで拘っている様子が伺えますが、スタッフの方々は気取った様子は全くなく、とても親しみやすいのが印象的でした。まるで旧知の友人のように気軽に話しかけてくれる姿勢は、お客さんをリラックスさせ、対等な関係性を築いているように感じました。
また、フランスのカフェは、単にコーヒーを飲む場所ではなく、古くから政治や文学、哲学などが議論される社交場としての役割を担ってきたと言います。今日もテラス席で繰り広げられる活気ある会話は、そうした歴史を受け継いでいるのかもしれません。
こんな素敵なカフェが日本にも沢山あるとよいですね!






















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